スクールマスコットフェスティバル ‐ハード・譜面編‐

たけ(松)です。先日津山高専を卒業し、シス研を追い出されましたが、謎の圧力によってこうやってまた、しすけんぶろぐに記事を書かせていただきました。これが最後の投稿です。多分。

最後の投稿となる今回は、先日行われた コンフェス2015 in 松江 に出展した、「スクールマスコットフェスティバル」のコントローラ・譜面の作り方について説明していきたいと思います。拙文ですがご容赦ください。

「スクールマスコットフェスティバル」とは?

IMG_4652

リズムアイコンが判定エァリアに重なるタァーイミングでボタンを押すというとっても簡単なリズムゲームです。(要はス○フェスです)
詳しくはソフト作成者であるメタセコ(ハマコー)さんが説明しておりますので併せてご覧ください。→スクールマスコットフェスティバル -ソフト編- +ゲーム作成のノウハウ
以下、「続きを読む」からご覧ください。

 

なぜコントローラが必要か

そのゲームの顔となる要素の1つとして、インタフェース部が挙げられます。どんなに優れたグラフィックやゲームシステムが揃っていたとしても、操作が難しすぎると萎えられてしまい、目を向けられなくなってしまいます。
それはリズムゲーム(音ゲー)とて同じです。最近の音ゲーでは、物理ボタンを始め、ターンテーブル、フットパネル、タッチパネルなど、メーカーさんが様々な努力をしてユーザが遊んでいて楽しめるようなインタフェースを提供してくれています。
こういった音ゲーに共通していえるのは、

  1. 初心者でも一目見て直観的に操作方法がわかる
  2. リズムアイコンが判定エァリアに重なるタァーイミングでインタフェース部(ボタン等)を操作する

ことだと思います。各社の音ゲーを見ても、違いといえばノート(リズムアイコン)とボタンの位置関係と数くらいです。
ということは、音ゲー初心者でも簡単に遊ぶことのできるようなインタフェースさえ用意できれば、中国地区の様々な変人高専生が集まるコンフェス会場でも注目を集めることが可能となるのではないかと考えました。

 

コントローラ作成

前置きがめちゃくちゃ長くなりましたが本題です。ここからもめちゃくちゃ長いです。
ここからは画像とともに実際に作り方を説明していきたいと思います。この作り方は応用次第でポップンミュージック用コントローラの作成も可能となります。

必要なもの

  1. コントローラ: USBゲームパッドで大丈夫。これがないと始まらない。
  2. パネル取付用押しボタンスイッチ: 俗にいうゲームスイッチ。
  3. ケース: ボタン、コントローラ部を収納するケース。加工のしやすさからポリプロピレン製などが好ましい。
  4. その他: はんだや10芯線、ニッパーなど、電子工作に必要なもの。

4をあらかじめ持っているなら、およそ3000円で入手可能です。

作成手順

  1.  コントローラを分解します。安いゲームパッドなら、+ドライバーで分解可能です。DSC00088
  2.  ゲームスイッチに付属する「マイクロスイッチ」と呼ばれる部品と10芯線をつなぎます。マイクロスイッチは接続部が3つありますが、「ボタンを押したときに回路がつながる」ようにするには下の画像のように接続します。 IMG_4610
  3.  コントローラの各ボタンがあった場所(金色の場所)に、はんだを付け、2で作った部品を繋ぎます。この時の注意ですが、十字キーに繋げるとき、↑と↓、→と←といった「物理的に押すことの不可能な組み合わせ」は避けてください。同時押しのときに誤作動が発生します。
    IMG_4609
    IMG_4611
  4. ケースの加工を行います(画像は撮り忘れました)。今回私は100円ショップに売ってあるシューズボックスを使用しました。ケースの素材がポリプロピレンの場合、耐熱温度が120℃なので、はんだごてを使えば簡単に風穴を開けることができます。臭いがキツイので要換気ですが。
  5. 1~3で作成したコントローラ部を4で作成したケースに入れて完成!S__5627950

このコントローラ部の製作時間は試行錯誤しながらでしたが、5時間ほどかかりました。はんだ付けの経験がある人なら3時間ほどでできると思います。

これでハード面の説明は終了です。続いて譜面の作成の方法について軽く説明したいと思います。

 

譜面作成

音ゲーとして、重要になってくるのはなんといっても「音楽」と「譜面」です。それがないと音ゲーとして成り立ちません。
実を言うと、コンフェス2日前まで音楽も譜面も最初にメタセコさんが作った1つのみでした。

ちくパEasy譜面
今回のスクールマスコットフェスティバルで譜面を読み込むには上図のようなファイル形式でないといけません。メタセコさんもこの事については解説していますが、少し補足すると、
1行めには総再生時間と総ノート数(MAXコンボ数)が、2行め以降は「どのタイミング」で「どこに」リズムアイコンが来るか、を示しています。

普通に音楽を聞きながらこの形式のテキストファイルを作成するのはとてつもなく時間がかかる作業です。そこで最終調整に忙しいメタセコさんの代わりに、押したボタンと数字に対応させ、同時にラップタイムを測るプログラムをC#で作りました。いろいろ不具合は多かったですが。

譜面作成β

上の図がその譜面作成ソフトです。音楽再生はできないのでこれとは別にポータブルミュージックプレーヤーなどが必要とはなりますが、「とりあえず」譜面作成の作業時間の大幅な短縮を可能にします。

簡単に解説すると、[音楽再生]ボタンが押されたときの時間と、各数字が割り当てられたボタンが押されたときの時間との差分でラップタイムを求め、左のテキストボックスに表示させる。ただそれだけです。曲が終わったらもう一度[音楽再生]ボタンを押すと、総再生時間が更新されます。これぞ卒研室3時間クオリティ。

しかし結局これを使っても、コンフェス開会式直前まで譜面作成に時間をかけてしまいました。準備は早めにやっておくに限ります。いやマジで。

 

直前まで譜面作成をしてたらその様子を某氏によって「勝手に」Twitter上にアップされていました。絶許。

 

最後に

ここまで偉そうに「こんなん作りました!どやっ!」とばかり言ってましたが、実際のところメタセコさんの直前までの努力がなければ、私の作ったものも活きませんでした。対応したソフトがない限り、ハードはただの飾り。リサイクルゴミとプラスチックゴミです。分別して捨てなければなりません(自治体による)。この作品の一番の功労者はメタセコさんであり、私はそれに付随したにすぎません。

ただこの作品の場合、ハードとソフトの両方が揃わないとゲームとして成り立ちません。

津山高専情報工学科の教育目標には、

ハードからソフトまで総合力を持ったコンピュータ技術者の養成

とあります。ハード・ソフトを活かすことのできた今回の作品はある意味、情報工学科で学んだ5年間の集大成であったと思います。

 

まあ私は2年間しかいなかったですけどね!

 

ただつらつらと作ったものを紹介しただけですが、これが今後どこかで役に立ってくれることを祈りつつ結びの言葉に代えさせていただきます。


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