3日でVTuber用Live2Dモデルを作る

この記事は、SYSKEN Advent Calendar 2022 12月6日の記事です。

 

はじめに

こんにちは、ギリギリで4年生になれましたRainです。アドカレの担当が割と序盤だったことに気づいたのは12月1日でした。

今年のアドカレの話題は、ネタが浮かばず昨年と同様Live2Dのはなしです。
しかし前述したとおり、アドカレのスケジュールは発表されていたのに順番をすっかり忘れていました。時間がありません。そのうえ最近作った作品は二次創作ばかり。
そこで、だいたい三日くらいでトラッキングまで持っていけるLive2Dモデルを作ろうと思い立ちました。無謀だと思います。
RainのLive2D経験は1.5年くらいで、今までにトラッキングできるモデルが4体、アニメーション5体の制作経験があります。
がんばるぞい

〜当記事は寝るまでが今日システムを採用しています〜

1日目

12月2日、1日目の作業開始は寮の夜点呼が終わって髪を乾かし、ソシャゲのデイリーをこなした23:00頃に始めました。

まずはキャラクターデザインです。作業開始時点ではデフォルメの強いキャラクターをつくることしか決まっていませんでした。
最近やっとキャラクターデザインはPCではなく紙でやったほうが捗ることに気が付いたのでA4のコピー用紙に描きました。
来年うさぎ年らしいということで、うさみみの要素を。スカートのモデリングをやりたかったのでスカートのデザインのキャラクターにしました。
ここで悩むと無限に時間を消費してしまうので、詰まらなくてよかったです。かわいくできました。

ここからは作業をPC&板タブに移行し、モデルの原画を描いていきます。
ラフを練成し、作業していきます。デフォルメキャラなので入り抜きを弱めにしています。
線画ラフ→線画→色塗りの工程は配色に困るのでやりたくないのですが、今回は時間がないので色ラフは作りませんでした。
配色はピンクっぽい色味で特に冒険はしません。

これは線画です。
対称定規最高!

下塗りまで終わったところで頭痛がしてきたので、このあたりで作業をやめます。おやすみなさい(2:45)。

2日目

おはようございます。起床はお昼の12時でした。
2日目の12月3日はLive2D社主催のオンラインイベント「alive2022」当日です!2日目はこのイベントの配信をお供に作業を進めていきます。このイベントはYouTubeにアーカイブが残っておりますので、Live2Dに少しでも興味がある人はぜひ!

取り掛かったのは塗りとパーツ分けです。感性と気合いで進めていきます。13:00に始めた作業ですが、aliveの配信が面白すぎてうまく作業が進まず16:00頃に原画・パーツ分け作業が終了しました。口のパーツは、口内パーツを肌色のパーツで隠すのではなく、クリッピングマスク用のパーツを上下2つ用意し、そのパーツで隠しています。クリッピングマスク用のパーツはわかりやすいよう水色になっています。
パーツ数は73になりました。psd形式でデータを書き出して一旦休憩します。

いえい

夜点呼が終わり23:00頃に作業を再開しました。ここからはLive2D Cubism Editorに移行して作業します。
気合いでモデリングをしていきます。このあたりの作業は特に話すことはなく無心でやっています。初心者なのでこだわりも少ないです。
メッシュ割とまばたき、まゆの動き、口の動きを作り終えました。口の動きは、口変形・口開閉それぞれ3点ずつで9点のパラメータの簡単なものにしました。あいうえおをやっていると時間が足りなくなるし、デフォルメキャラなので口にそこまでこだわる必要はないかなと思ったからです。デフォルメキャラ、いい免罪符ですね。
髪の毛の揺れと頭のZ回転も作り終えました。
眠くなってきたので電気。おやすみなさい(2:20)。

 

おはようございます(最悪)。レッドブルのおかげで生活リズムが崩壊し、1時間ベッドに入るも寝付けませんでした。作業を再開します。
モデリングは気合いです。根性と気合いとやる気と自分の絵を可愛いと思う心を持ち続ける気合いが大事です。
上半身のXY回転を作り終えました。ちょっとだけこだわりたかったところ(たかったところというのは、妥協点もあり悔しいの意です)をお話しします。
1つ目は耳です。うさ耳の可愛いところは、耳がくるっとなっているところだと思っていて、X回転でそれがちょっとでも表現できたらいいなと頑張りました。
2つ目は瞳孔です。今まで作ってきたモデルで瞳の部分はあまりこだわってこなかった(めんどくさいので)のですが、今回はシンプルな原画だったので少し動かしてみました。頭のXY回転に合わせて瞳孔が少しだけ動きます。瞳に立体感が出て可愛くなったと思います。
背中が痛くなってきました。活動限界です。おやすみなさい(4:20)。

3日目

おはようございます。3日目も起床はお昼の12時でした。
部屋の掃除と洗濯をやっていたら16:00でした。作業を進めていきます。
下半身のXY回転に取り掛かります。脚の動きをつけたかったので、Y回転では膝を曲げる、X回転では足を一歩横に出すという形をとりました。また、スカートに物理演算を仕込みたかったのでそれ用のパラメータも用意しました。
パラメータに動きをつける作業が終了したので夜ご飯を食べます。18:00でした。

お腹が満たされ18:45です。物理演算の作業に入っていきます!やった〜!
今回のモデルでは髪の毛、スカートの揺れに加えて体のXYZ回転の頭への追従、背面のリボンの動きを物理演算で作成します。
追従用のグループが4、揺れ用のグループが6の計10の物理演算グループを作成しました。
データを書き出してCubism Editorでの作業はここまでです。お風呂に行ってきます。

体が温まったところで、VTubeStudioにて動作確認を行っていきます。
フォルダに書き出しデータを放り込むだけです。やったぜ。
可愛く動くことを確認した時点で「3日でVTuber用Live2Dモデルを作る」は終了です。対戦ありがとうございました。

 

おわりに

無謀だと思われたチャレンジでしたが、なんだかいい感じに作業を進めることができました。3日間の作業時間は約16時間、消費されたレッドブルは3本でした。
半年ほど前に二ヶ月以上かけて一体のモデルを作った時(六頭身の和服モデルでした)よりも格段に作業効率が上がっており、成長を感じられてよかったです。それと、レッドブルに生活リズムを破壊されたので常飲は良くないと思います。
一度下書きの2/3が消滅したりもしましたが、無事記事を書き終えられて安心しています。校閲などはしておりませんので誤字脱字誤植誤用を見つけましたらこっそり教えてください。

せっかく作ったモデル、日の目を浴びないのはもったいないので、nizimaに販売モデルとしてアップロードしてみました。nizimaとはLive2Dモデルやイラストを売買でるサイトです。
Live2Dパートに画像が少ないと思いましたか?これのためです。
nizimaにはLive2Dプレビューという機能があり、掲載されているLive2Dモデルのパラメータを1つずつ動かしたり、全体の動きを確かめてみたりすることができます。このモデルもぜひLive2Dプレビューで色々触ってみてください。
ここからご覧いただけます。→ https://nizima.com/Item/DetailItem/62292
買えるようになるまでには審査をくぐり抜けねばならず、投稿から1~2週間ほどかかるそうです。楽しみですね。
12/6 15:00追記:思ったよりとっても審査が早く終わったので販売開始されています!よろしければどうぞ!

皆さんも時間があればぜひ3日でLive2Dモデルを作ってみてください。楽しいですよ。

次回のSYSKEN Advent Calendar 2022は12月8日、担当はkotetsuちゃんです。お楽しみに〜!

クリスマスポストカードをつくろう!

この記事は、SYSKEN Advent Calendar 2021 24日目の記事です。

 

こんにちは、Rainです。
2周目が回ってきてしまいました。
Live2Dの話題はもうしてしまったので(13日目の記事でやっています)、今回は絵についての記事です。

さて、本日はクリスマスイブですね。
クリスマスはお好きですか?私はサンタさんにおもちゃのラジコンをお願いしました。明日が楽しみです。

クリスマスを楽しくするべく、ポストカードを作っていきましょう。

 

1.ラフを考える

初めから本番を描くのではなく、まずはラフを作っていきます。
イラスト制作に使うソフトはCLIP STUDIO PAINTです。(以下、クリスタと表記します。)ご存じの方も多いと思う有料ソフトですが、値段以上の活躍をするのでおすすめです。
うにゃうにゃ考えて、このラフにしました。かわいいサンタてくにゃんです。
てくにゃんとは津山高専のキャラクターです。このサイトにもたまに映り込んでいます。
学生の間でてくにゃんはかわいくないことで有名ですが、二頭身にして顔のパーツを寄せることでかわいいてくにゃんに変身しています。

実は人間を描くことも考えたのですが、あまりにも構図が浮かばないためボツにしました。

 

2.描いていこう

てくにゃんがメインなのでてくにゃんから描いていきます。
ゆるい雰囲気にしたかったので、線をシャープなものではなくガサガサしたもので描きました。
影色もくすまないように薄い赤色を乗算で乗せました。

 

次は足元の雪です。地平線のラインの色は黒ではなく、水色がかった灰色。黒にすると主張が強すぎるので線画に黒は使いません。
地面がただ白だとつまらなかったのででこぼこの影っぽいものを追加しました。エアブラシツールでポンポンおいています。

 

背景です。水彩ブラシと鉛筆ブラシでガサガサ描いていきます。
空の色はいろいろ迷ったので、インターネットで夜空を検索してよさげな色をいろいろあてはめてこの色にしました。
空気遠近法とやらでビルの奥行きを作ります。
星と月を描いたら夜景になりましたね。

背景にしては主張が強くないか?と思ってしまったので加工します。
背景に使っているレイヤーをすべて統合したレイヤーを作ります。クリスタの色混ぜ機能のなかに質感残しなじませというものがあるのでそれを使います。
それとサンタクロースのシルエットを忘れていたので夜空に配置します。良くなりました。

 

3.加工する

描いたイラスト全体に加工をしていきます。
まず枠を除いたレイヤーすべてを結合したレイヤーと、てくにゃんのみが描かれたレイヤーを結合したレイヤーを作ります。
イラスト全体のレイヤーを、セピアっぽいグラデーションマップで加工し、合成モードをオーバーレイにします。いい感じの色合いになるように不透明度を33%まで下げました。
画像はグラデーションマップ加工後のレイヤーです。

さらに、イラスト全体を結合したレイヤーをもう一枚用意し、ガウスぼかしで全体をぼかします。合成モードをカラー比較(暗)にし、不透明度を18%まで下げました。
てくにゃんのみの結合レイヤーにガウスぼかしでぼかし、不透明度10%の合成モードリニアライトにします。
よさげになりました。

 

4.仕上げ

仕上げをします!
文字を入れます。文字ツールを使おうとも考えたのですが、手書き文字のほうがかわいいと思ったので手書きしました。
物足りなかったので枠に柄を足します。左右対称ツールを使ってクリスマスっぽい柄を描きます。

完成!!

 

5.最後に

よさげにできて大変満足しています。
皆さんもよいクリスマスをお過ごしください。

明日はアドベントカレンダー最終日クリスマス!!硝酸坂魂之介くんが担当してくれます。お楽しみに!

2Dの美少女を受肉しよう!

この記事は、SYSKEN Advent Calendar 2021の13日目の記事です。

はじめまして、3年生のRainです。
システム研究部の数少ない女子部員です。女子部員絶賛募集中です。

今日の記事はLive2Dでバ美肉する話をします。

 

1.Live2Dについて

Live2Dってご存知ですか。最近のソシャゲとかVTuberとかでいっぱい使われてますよね。
イラストを頑張ってウニャウニャすると動くアレです。

 

2.原画を生成します

自分は少しだけ絵が描けるので原画を生成します。
何かしらのペイントソフトで描けば生成されますが、自分はCLIP STUDIO PAINTを使いました。
動かしたい所ごとにレイヤーを分けました。レイヤー数は58くらいあるらしいです。
絵ができたらPSDデータで保存します。

全身を作ることをさぼってしまったのでバストアップしかありません。

 

3.モデリングする

Live2D Cubism EditorにさっきのPSDデータを放り込みます。

自動でメッシュを設定してくれる機能があるので、その機能でメッシュを生成します。
目とか口とかは細かく綺麗に動かしたかったので手動でメッシュを生成しました。一個ずつ点を打っています。


すごい画像ですね。恐れることはありません。

パラメータに変形のアレコレを設定していきます。
こんな感じで動いてほしいなあ〜みたいなのを、メッシュを変形させて作っていきます。
笑顔や口の動き、髪の揺れなどいっぱいこだわれて楽しいです。

物理演算も設定していきます。
これは感覚です。よく分かりませんが可愛くできたっぽいので良さそうです。

モデリングができました!

 

4.トラッキングして動かす

今回はkalidofaceというブラウザで動くやつを使います。ありがたい。
作ったモデルを動かすためにトラッキングアプリにデータを放り込みます。
カメラをオンにすればトラッキングして動いてくれます!やったー!

超楽しい〜〜〜〜!!!

 

5.最後に

分かりましたか。分かりませんよね。
この記事はLive2Dに興味を持ってもらいたいための記事なので、きちんとやりたいならLive2D公式やクリエイターの方々が良いチュートリアルを用意してくださっているのでそれを見ましょう。

自分の絵が動くのはめちゃめちゃ楽しいです。みんなもLive2Dをやろう!